こんな言葉をかけられて、傷ついたことはありますか?
これらはすべて「孫ハラスメント(孫ハラ)」と呼ばれるハラスメントの典型的な言動です。
- 「孫の顔が見たいわ。早くしてちょうだい」
- 「いつになったら子供を産むの?私たちも歳をとるのよ」
- 「次は男の子(女の子)にしてね」
- 「友達はもう孫が3人いるのに」と比べられる
- 子供や孫がいない自分に、毎回孫の写真や動画を送りつけられる
これらはすべて「孫ハラスメント(孫ハラ)」と呼ばれるハラスメントの典型的な言動です。
言った側に悪意はないことがほとんどですが、言われた側は深く傷ついています。特に不妊治療中・子供を望んでいない・パートナーがいないなど、さまざまな事情を抱えている方にとっては、深刻な精神的ダメージになります。
本記事では、孫ハラスメントの意味・具体的な事例・なぜ傷つくのか・角が立たない断り方と対処法を詳しく解説します。
孫ハラスメント(孫ハラ)とは?
孫ハラスメント(孫ハラ)とは、主に義両親や実の両親が、子どもや孫がいない人(夫婦)に対して「孫はまだ?」「早く孫の顔を見せて」と繰り返し催促したり、孫自慢を押し付けることで精神的苦痛を与える行為のことです。
マリッジハラスメント(結婚の催促)と合わせて行われることも多く、正月や盆などの親族の集まりで特に起きやすいのが特徴です。
なぜ「孫はまだ?」がハラスメントになるのか
「孫を望む気持ち」は自然なことかもしれません。しかしそれが相手にとってハラスメントになる理由は、以下のような背景があるからです。
| 言われた側の事情 | なぜ傷つくか |
|---|---|
| 不妊治療中 | 毎回の言葉が治療の苦しさと重なり、追い詰められる |
| 子供を望んでいない | 自分たちの選択を否定・批判されているように感じる |
| パートナーがいない | 結婚・出産をできない自分を責めてしまう |
| 流産・死産の経験がある | 思い出させられることで強いフラッシュバックが起きる |
| 健康上の理由で困難 | 事情を説明しなければならないつらさがある |
言った側は「次会うときも同じことを聞いてみよう」くらいの気持ちでも、言われた側は毎回傷ついています。これが「悪意がないのに深刻なハラスメント」になる理由です。
孫ハラスメントの具体的な事例
【催促・プレッシャー型】
【孫自慢・孫テロ型】
【比較・否定型】
共通点
孫ハラスメントの共通点は「相手の事情を考慮せず、自分の望みを繰り返し押し付けること」です。子供を持つかどうか・いつ持つかは、完全に夫婦の問題です。催促する権利は誰にもありません。
孫ハラスメントを受けているか確認するチェックリスト
- 「孫はまだ?」「子供はまだ?」を繰り返し言われている
- 子供・孫のことを話題にされるたびに憂鬱になる
- 親族の集まりが怖くてストレスになっている
- 子供を持つかどうかの選択を批判・否定されている
- 不妊治療中など事情があるのに、気にせず催促される
- 孫の写真・動画を望んでいないのに大量に送られてくる
- 「いつ産むの?」という話題を避けるため、連絡を取るのが憂鬱になってきた
角が立たない断り方・かわし方
義両親や実の両親が相手だと、強く断ることへの遠慮が生まれやすいです。状況に応じて使えるフレーズを紹介します。
やんわりかわすフレーズ
- 「できたらいいなとは思っているんですが、なかなかうまくいかなくて…」(事情をぼかす)
- 「そういう話はプレッシャーになるので、そっとしておいてもらえると助かります」
- 「子供のことは夫婦で話し合って決めていきます」(毅然と、でも穏やかに)
繰り返される場合・はっきり伝えたい場合
- 「その話をされるたびにとても傷ついています。もう話題にしないでください」
- 「私たちには私たちのペースがあります。催促はやめてほしいです」
パートナーと事前に「どう対応するか」を話し合っておくと、当日に慌てずに済みます。特に義両親への対応は、パートナーから伝えてもらうほうが関係を壊しにくいことがあります。
孫ハラスメントへの対処法
① パートナーに協力してもらう
義両親からの孫ハラは、まずパートナーから「その話題はやめてほしい」と伝えてもらうのが最も関係を壊しにくい方法です。「二人で決めることだから」という姿勢を夫婦で統一しておくことが重要です。
② 距離を置く
精神的につらい場合は、親族の集まりへの参加回数を減らす・LINEの通知をオフにするなど、物理的・心理的な距離を置くことも有効な自己防衛です。
③ 「事情があること」だけ伝える
詳細を話す必要はありませんが、「いろいろ事情があって…」と一言伝えることで、相手が「何か理由があるのかもしれない」と気づくきっかけになることがあります。
④ 信頼できる人に話す
一人で抱え込まず、友人・カウンセラー・SNSのコミュニティなど、話を聞いてもらえる場所を持つことが大切です。「自分だけじゃない」と知るだけで、気持ちが楽になることがあります。
まとめ
孫ハラスメント(孫ハラ)は、義両親・実の両親・職場の先輩など、身近な人からの「悪意のない言葉」によって起きるハラスメントです。
言った側は「当然の気持ち」「心配しているだけ」と思っていても、言われた側には大きなプレッシャーや精神的ダメージを与えます。特に不妊治療中・子供を望まない選択をしている方・パートナーがいない方にとっては、毎回の言葉が深い傷になります。
「家族だから我慢しなければ」と感じる必要はありません。パートナーと協力して対応を決め、距離を置くことも立派な自己防衛です。





