キャンパスハラスメントとは?大学内で行われる嫌がらせ行為!

キャンパスハラスメント(キャンハラ)とは、キャンパス(大学)で行われるハラスメント(嫌がらせ)のことを指します。

現在、スクールハラスメント(小学校・中学校・高校で起こるハラスメント)が社会問題となっています。

それと同じように、キャンパスハラスメントも社会問題となっており、ニュースとして取り上げられることが年々増加しています。

それを踏まえ、ハラスメントを防止する、または減らすための防止策をマニュアル化している大学も増えてきています。

こちらの記事では、キャンパスハラスメントとはどのようなものなのか、その原因や事例について触れながら、対処方法と解決方法についてご紹介します。

キャンパスハラスメントとは

キャンパスハラスメント(キャンハラ)とは、キャンパス(大学)で行われるハラスメント(嫌がらせ)のことを指します。

キャンパスハラスメントは、大学のキャンパス内で行われるセクハラやパワハラ、モラハラなどのハラスメントの総称のことです。

もちろん、アカデミックハラスメント(アカハラ)もキャンパスハラスメントに該当します。

また、アカデミックハラスメントの場合は、権力のある教授や指導者から下の立場である学生に対して嫌がらせ行為を行うことを指しています。

キャンパスハラスメントの場合は、上の立場から下の立場の者への嫌がらせ行為だけではなく、学生間や教員間、職員間で行われる嫌がらせ行為もハラスメントに該当します。

キャンパスハラスメントは、どうして起こるのでしょうか、その原因についてみていきましょう。

キャンパスハラスメントが起こる原因

ここでは、キャンパスハラスメントが起こる原因についてご紹介します。

実は、大学は通常の職場よりもハラスメントが起きやすいという特徴があります。

なおかつ、キャンパス内で行われるハラスメント行為は、学生に深刻な被害を与えることが多くあります。

閉鎖的な環境であるため、外部に被害状況が漏れにくい

大学は、少人数のゼミや研究室が多く、大学の自治が認められています。

そのため、研究活動については外部から干渉されにくく、閉鎖的な環境になりやすいという特徴があります。

外部から漏れにくいということがわかっていて、なおかつ、研究をする際にも2、3人などの少人数です。

ハラスメントを起こしたとしても権力を行使することで口止めを強要し、状況がさらに悪化するというケースが多くなりがちです。

 

加害者となる者の権力が大きい

教授や指導者が加害者となる場合が多くみられます。

教員等は学生の成績や就職先の斡旋、推薦などの権限を持つため、学生は従わざるをえない状況に陥りやすいという特徴があります。

教授や指導者が自身の権力を振りかざして、我が身可愛さ故に学生を自分の思い通りにしようとすることは教育者として許される行為ではありません。

そして、大学では扱う研究内容等によって非常に高度に専門化されています。

そのため、教員間では干渉しない傾向があり、ハラスメントが発見されにくいのが現状です。

そんなキャンパスハラスメントにはどのような事例があるのでしょうか。

キャンパスハラスメントの事例

ここでは、キャンパスハラスメントの事例についてご紹介します。

  • 教授が研究中の女性学生に対して、肩や腕に触れたり、「胸大きいね。」「スタイルすごくいいよね、いい匂いするし。」などと発言する【セクハラ
  • 講義内での質問に答えられなかった学生に対して、「こんなことも答えられないなんて、将来困るぞ。本当にダメなやつだな。」などと言う【モラハラ
  • 「この研究論文、明日までにまとめておけよ。できないなら、この講義の単位落とすぞ。」と単位を理由に強要する【パワハラ
  • 研究に必要な費用を教授が支払うことなく、指導下である部下や学生に研究費を支払わせる【アカハラ

上記のように、セクハラ、モラハラ、パワハラ、アカハラなどが主に大学で報告されているハラスメントとなっています。

では、そんなキャンパスハラスメントの対処方法にはどのようなものがあるのでしょうか。

キャンパスハラスメントの対処方法

ここでは、キャンパスハラスメントの被害に遭った場合に、個人でできる対処方法についてご紹介します。

毅然とした態度で対応する

キャンパスハラスメントの被害に遭った場合には、毅然とした態度でしっかりと断ること、または注意することが重要です。

教授や職員など立場が上の人からハラスメント被害を受けた場合には、力関係から拒否しづらいものです。

ですが、弱腰にやんわりと中途半端に断ると、それに優越感を抱き、行為がさらにエスカレートする可能性もあります。

そのため、嫌なことはきっぱりと嫌だと伝えること、おかしいと思うことはおかしいと訴えることが重要です。

ハラスメントの記録をとっておく

立場上、力関係から、ハラスメントを行う教授や職員に毅然とした対応が取れない場合もあるでしょう。

その場合は、ハラスメントに該当する被害を受けた場合の詳細をノートやメモ帳などに記録しておくと良いでしょう。

また、実際の言動を録音しておくことも有益な証拠となります。

ハラスメント被害の記録を集めて、証拠として提出することで、早期対応・改善を求めることが可能となります。

学内の相談窓口を利用する

キャンパスハラスメントの問題が多くニュースで報道されるようになってきました。

それをうけて、大学でも対策マニュアルや防止策についてまとめた、リーフレットなど資料やセミナーなどが開催されています。

現在は、ハラスメントをなくすための体制が整えられつつあります。

学内でのハラスメントの被害をなくすためには、学内でのハラスメントの現状を周知することが重要です。

なので、ハラスメントの被害にあった場合は、学内の相談窓口にその事実を報告することが重要です。

次に、キャンパスハラスメントの解決方法も見ていきましょう。

キャンパスハラスメントの解決方法

ここでは、キャンパスハラスメントの解決方法についてご紹介します。

キャンパス・セクシュアル・ハラスメント・全国ネットワークを利用する

教育現場におけるセクシュアル・ハラスメント問題の解決に寄与するために、キャンパス・セクシュアル・全国ネットワークというものが存在します。

教育機関、学術諸団体、各種運動体、司法関係者、カウンセリング機関などとの連携しています。

情報交換、意識啓発、問題解決のための諸活動、被害者の支援などを行うことを目的とし、1997年に結成されたネットワークです。

外部の相談機関であり、セクハラ問題限定にはなってしまいますが、関係機関との連携を密に行い、専門的な対処を行うことを目的としています。

なので、学内での相談窓口よりも、適切に対応してもらえる可能性が高くなります。

学外の相談窓口を利用する

学内での相談窓口を利用しても、十分な対応をしてもらえなかったり、改善が見られない場合には、学外の相談窓口を利用するのも一つの手段といえます。

大学側がなかなか対応に踏み切れない原因に、大学側のイメージダウンがあります。

それらを避けるために、ハラスメントが行われていた事実を隠蔽しようとして揉み消すことも考えられます。

そうならないためにも、学外の相談窓口を利用する方が、ハラスメント被害を真摯に受け止めて対応してもらうことができる可能性も高くなります。

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